Photoshopの描画モードについて〜前編〜

描画モードについて

いきなりですが、Photoshopの[描画モード]は何種類あるかご存知でしょうか?
正解は27種類あります!!
今回はそんな描画モードについて前半と後半に分けて解説します。

はじめに

描画モードはおおよそ3つにカテゴリ分けすることができます。

暗くするモード

  • 比較(暗)
  • 乗算
  • 焼き込みカラー
  • 焼き込み(リニア)
  • カラー比較(暗)

明るくするモード

  • 比較(明)
  • スクリーン
  • 覆い焼きカラー
  • 覆い焼き(リニア)-加算
  • カラー比較(明)

コントラストを強めるモード

  • オーバーレイ
  • ソフトライト
  • ハードライト
  • ビビッドライト
  • リニアライト
  • ピンライト
  • ハードミックス

仲間外れが10種類ありますが解説をしますのでご安心ください!!
今回使用するのはこちらの2枚のレイヤーです。
レイヤー1[基本色]
基本色
レイヤー2[合成色](上部は半透明)
合成色
レイヤー1[基本色]の上にレイヤー2[合成色]を重ねて作業を進めていきます。
2枚のレイヤーを重ねた状態のことを[結果色]と呼びます。

1.通常

初期設定のモードです。[基本色]の上に[合成色]を重ねるので[結果色]は下のようになります。
描画モード通常

2.ディザ合成

ディザ合成は、適用したレイヤーにノイズ効果を与えることができる描画モードです。
不透明度の%によってノイズの度量が変わります。透明度(%)が高いほど密度が濃く、低いと密度が低くなります。
ディザ合成
使用例
テレビの画面を砂嵐に変更
ディザ合成の例

3.比較(暗)[暗くするモード]

比較(暗)は、基本色と合成色を重ねた時、より暗い色数値を持つ方が結果色として表示されます。
重ねた部分のRGBの値が低い方(暗い色)が優先して表示されます。
比較(暗)
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
比較(暗)

4.乗算[暗くするモード]

乗算は、色と色の掛け算です。合成色に適用すると、基本色と合成色の色と色が重なる部分に影響を与えます。
白は掛け合わせても変化せず、黒は黒いまま表示されます。
白と黒以外を合成した際の色の掛け合わせで暗い描画になります。
乗算
使用例
眼鏡の色を自然に変更
乗算
結果
乗算使用後

5.焼き込みカラー[暗くするモード]

基本色を暗くして基本色と合成色のコントラストを強くし、合成色を反映します。ホワイトで合成した場合は、何も変化しません。
明るさが明るいほど効果が薄くなり、暗いほど強く影響します。
焼き込み
使用例
雰囲気のある画像に仕上げる
焼き込み前
結果
焼き込み後

6.焼き込み(リニア)[暗くするモード]

焼き込みカラー(リニア)は、焼き込みカラーと効果が似ていますが、焼き込みカラーよりさらに暗くした結果がえられます。
また、焼きこみカラーの効果に加えて乗算を加えたような効果になり、全体的に暗くなります。
焼き込みリニア
使用例
画像に古い質感を与える
焼き込みリニア前
結果
焼き込みリニア後

7.カラー比較(暗)[暗くするモード]

合成色と基本色、それぞれのすべてのチャンネル値の合計を比較し、値が低い方の色が表示されます。比較(暗)はRGBそれぞれの数値が低い色を選んでいたのに対し、RGB合計値の低い色が表示されます。
カラー比較暗
使用例
標識を錆びさせる
カラー比較(暗)前
結果
カラー比較(暗)後

8.比較(明)[明るくするモード]

比較(明)は、基本色と合成色を重ねた時、より明るい色数値を持つ方が結果色として表示されます。重ねた部分のRGBの値が高い方(明るい色)が優先して表示されます。
白は掛けわせても変化しません。
比較明
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
比較(明)

9.スクリーン[明るくするモード]

スクリーンは合成色と基本色を反転したカラーを乗算します。結果色は乗算の逆で明るい色合いになります。黒は反映されませんが、白は反映されます。乗算の逆とイメージすると分かりやすいと思います。
スクリーン
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
スクリーン

10.覆い焼きカラー[明るくするモード]

各チャンネルのカラー情報に基づき、基本色を明るくして基本色と合成色のコントラストを落とし、合成色を反映します。ブラックと合成しても変化はありません。焼き込みカラーの逆とイメージするとわかりやすいと思います。
覆い焼きカラー
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
覆い焼きカラー

11.覆い焼き(リニア)-加算[明るくするモード]

各チャンネル内のカラー情報に基づき、基本色を明るくして明るさを増し、合成色を反映します。ブラックと合成しても変化はありません。覆い焼きカラーよりさらに明るくなります。
焼き込み(リニア)の逆とイメージするとわかりやすいと思います。
覆い焼きリニア加算
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
覆い焼きリニア

12.カラー比較(明)[明るくするモード]

合成色と基本色、それぞれのすべてのチャンネル値の合計を比較し、値が高い方の色が表示されます。比較(明)はRGBそれぞれの数値が高い色を選んでいたのに対し、RGB合計値の高い色が表示されます。
カラー比較(暗)の逆とイメージするとわかりやすいと思います。
カラー比較明
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
カラー比較(明)

13.オーバーレイ[コントラストを強めるモード]

暗いところはより暗く、明るいところはより明るくする特徴があります。暗いところは乗算、明るいところはスクリーンで描画されます。結果色ははっきりしたコントラストがつき、より鮮やかな色合いになります。
オーバーレイ
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
オーバーレイ

14.ソフトライト[コントラストを強めるモード]

ソフトライトはオーバーレイと同様、重ねた色によって色相は変えずに明るい部分をより明るく、暗い部分は暗くします。オーバーレイよりもコントラストが弱めです。
ソフトライト
RGB:190 150 60の画像と合成した場合
ベース
結果
ソフトライト
(出典:Adobe/Photoshopでの描画モード https://helpx.adobe.com/jp/photoshop/using/blending-modes.html)


前編はここまでです!
続いて後編をどうぞ!!
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