ワープを使って球体に模様をつける

ワープ

イラストレーターの「ワープ」とは、オブジェクトの見た目を変形させる機能です。
パスで描くと手間のかかる図形も、ワープを使えば簡単に作ることができます。
見た目だけが変化しますので、アピアランスパネルからワープだけを削除したり、修正することができます。

制作動画です。

 

ワープの色々

「ワープ」はメニュー「効果」の中にあります。
「ワープ」の中にも、色々な形があります。

ワープ「円弧」

長方形にワープ「円弧」を適用すると、こんな形になります。

「水平方向」「垂直方向」を選ぶことができます。
「カーブ」や「方向」を変えることで、同じ円弧でも、色々な形ができます。
元の長方形が残っていることがパスの形で分かりますね。

ワープ「でこぼこ」

同じ長方形に「でこぼこ」を適用して、数値を変更してみました。
ボウルや植木鉢の形にちょうど良さそうです。

アピアランスパネル

適用したワープは、アピアランスパネルでこんな風に表示されます。
「ワープ：膨張」を選んで削除すると長方形に戻ります。
また、ワープを変更することもできます。
「アピアランスを拡張」すると、元の長方形はなくなり、見た目が実体化します。

ワープを使って球体に模様をつける

前置きが長くなってしまいましたが、表題へ戻りましょう。
ワープを使って、球体に模様をつけてみます。

メロンの模様を作る

楕円ツールでメロンの土台、直線ツールでメロンの模様になる線を描きました。
線には色がついています。

描いた線を横にコピーします。そのあとはcommand（win:ctrl）＋Dで繰り返し。

「効果」→「パスの変形」→「ラフ」で線をランダムに曲げます。

回転ツールを使って、線を斜めにします。
その後、同じく回転ツールを使い、90度でコピーします。

線を全て選択してグループ化します。ポイントです！
グループ化をしないと、球面に合った形になりません。

「ワープ」の魚眼レンズを適用します。
カーブの大きさはお好みで。

見た目、こんな形になりました。

模様を実体化する。

線を塗りに変更します。
「オブジェクト」→「パス」→「パスのアウトライン」

見た目を実体化します。
「オブジェクト」→「アピアランスを分割」

球体の形に合わせる

出来上がった模様を、土台になる円形の形に合わせて縮小します。
option（win:alt）を押しておくと、中心に向かって縮小するので、合わせやすいですよ。
また、タテヨコ比が変わらないように、shiftも押しておきましょう。

模様がはみ出している部分を処理しましょう。

土台になる円形をコピーして、模様の上になるように配置します。

パスファインダーパネル→切り抜き

円形にぴったりの模様が切り抜かれました。

土台と重ねるとこんな感じです。

ワープでヘタを作成

線ツールでヘタを描きます。
線端を丸型線端にします。

ワープ「円弧」を適用して、ヘタっぽく。

完成

実際に手で描いたら大変そうなマスクメロンの模様も、イラストレーターなら簡単ですね！

まとめ

ワープ「魚眼レンズ」、いかがでしたか？
ワープを使うと、ペンタブなどがなくても、簡単なイラストがすぐ描けます。
下のイラストも、 長方形ツールやワープを使って描きました。
ぜひチャレンジしてみてくださいね。